トレノケート プレゼンツ
一問一答
問題94ネットワークにおけるアドレッシング スキームについて
図において全てのホストがお互いに通信できています。
このときのネットワークにおけるアドレッシング スキームについて正しい記述を次の選択肢の中から3つ選びなさい。

- ① IPアドレス 192.168.1.207はVLAN 10のホストにアサインできる
- ② IPアドレス 192.168.1.27はVLAN 10のホストにアサインできる
- ③ サブネットマスクは 255.255.255.192を使用する
- ④ ルータのLANのインタフェースには1つのIPアドレスを設定する
- ⑤ ルータのLANのインタフェースには複数のIPアドレスを設定する
- ⑥ サブネットマスクは 255.255.255.128を使用する
② IPアドレス 192.168.1.27はVLAN 10のホストにアサインできる
⑤ ルータのLANのインタフェースには複数のIPアドレスを設定する
⑥ サブネットマスクは 255.255.255.128を使用する
VLAN 10のホストとVLAN 20のホストがお互いに通信できるようにするためには、
VLAN 10とVLAN 20のネットワークアドレスを別のものにして、ルータを使用してVLAN間ルーティングを行う必要があります。
テキストで Router-on-a-stickと表現されている方式です。
(選択肢にはありませんが)VLAN 10とVLAN 20のサブネットマスクを仮に 255.255.255.0 にしてしまうと、
ネットワークアドレスが同じになってしまうため、VLAN 10のホストとVLAN 20のホストの間で通信ができなくなってしまいます。
通信できない理由は以下の通りです。(1)Host A(192.168.1.126/24)がHost B(192.168.1.129/24)にpingを実行する(2)Host Aはフレームの宛先MACアドレスを求める必要がある。
このとき、Host AはHost Bが同じネットワークに存在していると認識するため、
デフォルトゲートウェイのMACアドレスではなく、Host BのMACアドレスを求めようとする。
(3)Host Aが送信したARP要求は、VLAN 10のホストにしか届かないため、VLAN 20に存在しているHost Bには届かない。
(4)この結果、Host AにはARP応答が返らないため、Host Aは宛先MACアドレスを認識できず、フレームを作成できない。
したがってpingが成功しない上記の理由から、VLAN 10とVLAN 20のサブネットマスクは 255.255.255.0(/24)ではなく、
/25以上の値にして別のネットワークにする必要があります。
255.255.255.128 (/25)の場合は、そのネットワークには最大126台(2の7乗からネットワークアドレス、
ブロードキャストアドレスの2個を引いた値)のホストが存在できます。
255.255.255.192 (/26)の場合は、そのネットワークには最大62台(2の6乗からネットワークアドレス、
ブロードキャストアドレスの2個を引いた値)のホストが存在できます。
問題の構成図に、VLAN 10とVLAN 20のホストの台数がそれぞれ82台、112台と書いてあるため、
サブネットマスクは 255.255.255.128 (/25)でなければなりません。
サブネットマスクが/25のとき、ホストアドレスの範囲は以下のようになります。
・VLAN 10が192.168.1.1/25 ~ 192.168.1.126/25 (192.168.1.0はネットワークアドレス、192.168.1.127はブロードキャストアドレス)
・VLAN 20が192.168.1.129/25 ~ 192.168.1.254/25 (192.168.1.128はネットワークアドレス、
192.168.1.255はブロードキャストアドレス)ルータにはサブインタフェースを2つ設定し、
それぞれのサブインタフェースにIPアドレスを設定する必要があります。
ルータやスイッチの設定コマンドのイメージは解説の図の通りです。(スイッチのポート番号のx[,] y[,] zには実際には具体的な数値が入ります)
