ホーム > 一問一答 > CCNA R&S 一問一答 > ケーブル断線によって起こる現象

トレノケート プレゼンツ
一問一答

問題136ケーブル断線によって起こる現象

問題

Switch Aのfa0/12に接続したLANケーブルが断線し、
Switch Aのfa0/12がダウンしました。
このケーブル断線によって起こる現象について正しい説明を、
次の選択肢の中から1つ選びなさい。

  • ① ホストBはVLAN 7に所属するサーバへアクセスできなくなる。
    しかし、ホストA,C,Dは影響を受けない。
  • ② ホストCは VLAN 7上のサーバやインターネットへのアクセスは断線の後も維持される。
    ホストCは、断線による影響を受けない。
  • ③ 断線した直後から、ホストAはVLAN 7に所属するサーバへアクセスできなくなる。
    しかし一分に満たない時間の後、ホストAとVLAN 7に所属するサーバとの通信は回復する。
  • ④ 断線が復旧するまでの間、ホスト Dからインターネットへのアクセス速度が低下する。
  • ⑤ ホストAはVLAN 7に所属するサーバへアクセスできなくなる。
    この現象はSwitch Aのfa0/12のケーブルが復旧するまで回復しない。
正解を見る
正解

③ 断線した直後から、ホストAはVLAN 7に所属するサーバへアクセスできなくなる。
しかし一分に満たない時間の後、ホストAとVLAN 7に所属するサーバとの通信は回復する。

解説を表示する
解説

この図では、各スイッチが同じVLANを設定されており、
各スイッチ間はトランクリンクで接続されていることがわかります。

また、Switch A/B/C 間の結線は元々ループ結線されており、
各スイッチではスパニングツリープロトコルを動作させて
ブロードキャストストームを防止しています。

スパニングツリープロトコルによって冗長構成が取られている
ネットワークにおいてSwitch A のfa0/12がダウンした場合、
Switch A/B/C 間を接続する他のリンクが動作して
ネットワーク全体のダウンは回避されます。

ただし、動作しているスパニングツリープロトコルが
IEEE 802.1D の場合、ケーブルがダウンしてからブロックしているポートが
Forwarding状態に収束するまでに、30~50秒の時間がかかります。

このため、
「断線した直後から、ホストAはVLAN7に所属するサーバへアクセスできなくなる。
しかし一分に満たない時間の後、ホストAとVLAN7に所属するサーバとの通信は回復する。」
が正しい説明となります。

なお、スパニングツリーによる冗長構成をとっていることから
「ホストAはVLAN7に所属するサーバへアクセスできなくなる。
この現象はSwitch Aのfa0/12のケーブルが復旧するまで回復しない。」
ということはありません。予備の回線を使って通信することが可能です。

また、
「ホストCは VLAN7上のサーバやインターネットへのアクセスは断線の後も維持される。
ホストCは、断線による影響を受けない。」と
「ホストBはVLAN7に所属するサーバへアクセスできなくなる。
しかし、ホストA,C,Dは影響を受けない。」ですが、
ホストAやホストCが接続されているスイッチ自体が
スパニングツリーの収束動作を行なっていますので、
Switch Aの fa0/12 のダウンの影響は受けます。

ホストAと同じく、ホストB~Dもインターネットへのアクセスと
VLAN7のサーバへのアクセスが一定時間できなくなり、
30~50秒の時間後にアクセスが復旧します。

なお、
「断線が復旧するまでの間、ホストD からインターネットへのアクセス速度が低下する。」
ことはありません。