さまざまなビジネスシーンで導入される「AR・VR・MR」とは?市場規模から活用事例までご紹介

AR

VR

MR

現在日常的にもよく耳にする「AR・VR・MR」。現実とテクノロジーを組み合わせたこれらの最先端テクノロジーはさまざまなビジネスシーンでの導入が進んでいます。今回はこの「AR・VR・MR」の基礎から今後の展望まで解説します。

目次

進化が止まらない最先端テクノロジー「AR・VR・MR」とは?

近年xR(AR・VR・MRの総称)は成長が著しく、現在さまざまなビジネスシーンにおいて導入が進んでいます。具体的にそれぞれの特徴についてご紹介していきます。

・AR

ARは「Augmented Reality」の略称で、拡張現実と翻訳されることが多いです。現実空間の情報を元に仮想的な情報を掛け合わせて、視覚的に現実を拡張した表現を可能にします。

例えば、製造業において高度な技術を有するいわゆる熟練工は、高齢化に伴い、若い時よりも実施できる作業量が減ってしまったり、技術自体が属人的になり、技術継承の必要性が高まってきたりしています。とはいえ、熟練工が一人ひとり丁寧にレクチャーしていては効率的とは言えません。そこで、AR技術を使い熟練工の動きを疑似体験させたり、遠隔で熟練工から指示を受けたりすることで、効率的なレクチャーを実現するなどの取り組みが行われてきています。

また、ARは営業やマーケティングでも積極的に活用されており、AR機能を用いて顧客が商品購入後のシミュレーションを事前に行なったり、リアルに体験してもらったりすることで、営業サイクルの短縮化に繋げています。

・VR

VRは「Virtual Reality」の略称で、仮想現実と翻訳されることが多いです。
VR技術はエンターテイメント系を中心に、さまざまな業界で導入が広がっており、創造された仮想空間を実世界であるかのように体感することができます。

VRを活用すると、仮想空間をまるで実物を用いているかのように「モノ」「コト」を体験でき、専用デバイスなどを用いて没入感を高めることで、学習効果の高い教育・研修を実施することも可能です。

今までVRの中心であったエンタメ系では没入感があり、ゲームの世界をよりリアルに体験できることから多くのファンを獲得してきましたが、近年はVRを通じて新しいビジネスが展開されています。

例えば、観光業界では集客・誘客促進に向けてVRによる疑似旅行体験などで、積極的に観光地をアピールする取り組みが行われています。また、ビジネス分野でも従業員や学生向けの研修・トレーニングにおける業務効率化によって人手不足の解消やコスト削減に繋げることができます。

・MR

MRは「Mixed Reality」の略称であり、複合現実と翻訳されることが多いです。カメラやセンサーなどから認識した空間情報を元に仮想のデジタル情報を追加します。ARとVRの特徴をそれぞれ融合させたような概念です。

例えばゴーグル型の機器を装着すると、周囲の現実風景にコンピューター映像が重ねて表示され、同時に操作も可能になるようなイメージです。デジタルコンテンツを正しく表示させるためには、現実世界の座標空間とデジタル上の座標空間を正確に重ね合わせ、現実空間と仮想空間を一致させる必要があります。このように座標空間を一致させることを「環境測位の調整」ともいい、MRで重要なポイントの一つです。

ARやVRでは動き回ることは難しいと言われていますが、環境測位の調整が行われているMRであれば、実現できると考えられており、今後さらに期待されている技術となっています。

xRの市場規模と今後の展望

・AR/VRの市場規模

リサーチ会社のIDCの調査(https://www.idc.com/tracker/showproductinfo.jsp?prod_id=1381)によると、AR/VRのハードウェア・ソフトウェア・関連サービスに関して、2018年の世界市場規模は89億ドル、2023年には約1,606億ドルと予測しており、2018~2023年の年間平均成長率は78.3%と高い成長を見込んでいます。

市場規模を地域別で見ると、最も大きいのが中国で、次に米国です。2023年時には、この2か国で全体の約4分の3を占めるとみられています。

・ARの導入が加速する見通し

今後は5Gの実用化に向けて、さまざまな業界においてさらにARの導入が加速していくと見られており、特に「ビジネス分野」のシェアが拡大しています。

2023年のビジネス分野において、AR/VRに関する最大のユースケースと言われているのがトレーニング分野で、その規模は84.7億ドル(約9,100億円)と予測されています。続いて、産業メンテナンス43.1億ドル(約4,600億円)、および小売・展示38.7億ドル(約4,200億円)となっています。

そして、ARソフトウェアは2020年までにVRソフトウェアの支出を上回り、テクノロジーカテゴリー中で2番目の高成長となると推測されていることから、これからもARの導入が加速していく傾向が強いと考えられます。

・さまざまなビジネスシーンで活用が期待されるAR

近年ではAR技術の発展や実行するスマートフォン・インターネットの処理能力の向上によって、さまざまなビジネスシーンでARが重宝されています。

例えば、画像認識してコンテンツ表示をする「販促プロモーション」や、熟練者のノウハウを現場にデジタル情報として記録する「保守・メンテナンス」などARを活かせる分野はさらに拡大していくでしょう。

コンピューターの力をもとに、デジタル情報をリアルタイムに表示させることで、人材難や売上低下といった各産業の課題を解決するツールとして今後も活用が期待できます。

Vuforiaとは?

Vuforiaはスマートフォンやタブレット、ウェアラブルデバイスに対応したAR開発用ライブラリです。ARソリューションやPLMソフトウェアなどを開発するPTCにより提供されています。

このライブラリにはVuforia Engineが備わっていて、カメラやセンサーを目として機能させることが可能です。デバイスにオブジェクトや空間を認識させることで、AR体験のできるアプリを開発できます。

・事例①:メルセデス・ベンツ

自動車メーカーのメルセデス・ベンツでは、紙媒体だった自動車の操作マニュアルを、Vuforiaを活用してARアプリ化しました。

ARアプリでマニュアルを表示することによって、車の各部品をスマホでかざすだけで、操作方法や車種情報を確認できるようになり、「直感的に仕組みを理解できるようになった」ことで消費者の購買意欲の向上に加え、アプリの操作手順の確認頻度をデータ化し、自社サービスに反映させられるようになりました。

【事例紹介】メルセデス・ベンツ、Vuforiaを活用して自動車の操作マニュアルをARで見れるアプリを開発

・事例②:富士通

富士通はコスト削減・営業サイクルの短縮化の一環として仮想製品デモを実施しています。

Vuforiaを利用することで、現地に製品を持ち込まなくても「製品が納入され、稼働する姿」を顧客に見せることが可能となったため、顧客の購入判断が早くなり、営業サイクルの短縮化を実現しました。また、ARを活用することで、実際の製品を配送する必要がなくなり、配送にかかるコストなども削減することに成功しました。

【事例紹介】富士通、営業とマーケティングを拡張現実によって強化

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